【輸出梱包の基礎】どれを選べばいい?木箱・木枠・強化ダンボールの特徴と、使い分け術
- HP管理人

- 2025年12月9日
- 読了時間: 6分

こんにちは!営業の小坂です。
実は私、以前は船会社やフォワーダー(国際輸送業者)で働いていました。
その頃の正直な感覚を言うと、梱包について
「とにかく中身が壊れずに、無事に現地に着けばそれでOK」
くらいにしか考えていませんでした。
しかし、当社で梱包の現場を知って
「梱包の種類を正しく選ぶだけで、コストも安全性もガラリと変わる」
ということを知りました。
本記事では、私自身が改めて学んで「なるほど!」と感じた
輸出梱包の代表的な3つの種類(密閉木箱・すかし木枠・強化ダンボール)の違いと使い分けについて共有したいと思います。
「あれなんだっけ?」という時に振り返って見てもらえる記事になると嬉しいです。
【密閉木箱】絶対的な安心感!精密機器を守るならこれ

密閉木箱(英語では Wooden Case / ウッデン・ケース)
は、その名の通り、隙間なく木の板で四方を完全に囲った、最もスタンダードな箱型の梱包です。
輸出梱包と聞いてパッと思い浮かべるのは、この姿ではないでしょうか?
中身が全く見えない状態になるのが特徴で、以下のようなメリットがあります。
鉄壁の防御力
雨、海水(潮風)、砂埃といった外部からの影響をシャットアウトします。
盗難リスクの低減
中身が見えないため、海外の港や倉庫での盗難リスクを減らすことができます。
「精密機械」、「電子部品」等
これらを送る際には、迷わずこの密閉木箱を選んでください。
湿気対策として内部を真空パック(バリア梱包)とセットで行うのが基本です。
【すかし木枠】コスト削減の主役!丈夫な製品ならこれで十分

密閉木箱に対し、こちらは木材を格子状(すかし)に組んだ梱包方法です。
英語では「Wooden Crate(ウッデン・クレート)」と呼ばれます。
最大の特徴は「板と板の間に隙間があり、中身が見えること」ですが、実はコスト面で非常に大きなメリットがあります
。
梱包費が安い
密閉箱に比べて木材の使用量が圧倒的に少ないため、梱包費用安く抑えられるケースが多いです。
軽量化できる
木材が少ない分、梱包後の総重量も軽くなります。内陸のトラック輸送費などの節約にも繋がります。
取り扱いの注意喚起
中身が見えるため、港の作業員が「重心はここだ」と直感的に判断しやすく、丁寧な荷扱いに繋がることがあります。
これらは、密閉箱からこの「すかし木枠」に切り替えるだけで、物流コストがガクンと下がります。先程のバリア梱包と組み合わせる事も出来て防湿、防塵も解決です。
案件によってはDタームでご手配をさせていただく事もありますが、現地での貨物状況、取扱状況を細かく連絡を取り、共有させていただく事でご安心をいただいています。
【強化ダンボール】軽くて処分もラクラク

「海外へ送るのにダンボール?」と不安に思われる方もいるかもしれません。
しかし、輸出用に使われるのは、一般的なみかん箱のようなものではなく
「ハイプル」と呼ばれる、3層構造などで極限まで強度を高めた特殊なダンボールです。
木材を一切使わないこの梱包には、現代の物流にマッチした素晴らしいメリットがあります。
圧倒的に軽い
木箱の1/3〜1/4程度の重さしかありません。重量で運賃が決まる**航空便(AIR)**で送る場合、木箱からダンボールに変えるだけで、運賃が下がることも珍しくありません。
現地での廃棄が楽
到着後、開梱したらリサイクル資源として処理できます。木箱のように廃棄業者を呼ぶ必要がないため、受け取り側の海外のお客様に大変喜ばれます。
★元フォワーダーの「今だから言える話」
正直に言いますと、昔はこの強化ダンボールを少し甘く見ていました。
「所詮は紙でしょ?強度が心配だ」と。
しかし、今の技術は凄まじいです。
設計によっては1トン近い重量物でも耐えられるものも存在します。
「数百キロ程度のスペアパーツ」や「とにかく急ぎで送りたい航空貨物」に関しては、コスト・スピード・処分のしやすさ、全ての面でこの強化ダンボールが最強の選択肢です。
結局どれがいい?「コスト」と「安全」のバランス比較表
梱包の種類 | 強度・防水性 | 梱包コスト | 重さ | おすすめの貨物例 |
① 密閉木箱 (Case) | ◎ (最強) | 高め | 重い | 精密機械、電子部品、 外部からの衝撃に弱い |
② すかし木枠 (Crate) | △ (中身が見える) | 安い | 普通 | 配管、タンク、機械 丈夫な機械 |
③ 強化ダンボール (Tri-Wall) | 〇 (意外と強い) | 普通 | 軽い (最軽量) | 航空貨物(AIR) 数百kg程度の部品 |
ここまで3つの梱包方法を紹介してきましたが
「で、うちはどれを選べばいいの?」と迷ってしまう方もいると思います。
それぞれの特徴を
「強度(守る力)」「コスト(梱包費)」「重さ(運賃への影響)」
で比較表にまとめました。
選び方の極意
基本的には、「製品が許す限り、下(②や③)の方法へ変えられないか?」
を検討するのが、物流コストを下げる近道です。
「機械だから木箱」と思い込んでいたけれど、強度があるから「②すかし木枠」でもいけるかも?
「木箱で航空便」を使っていたけれど、「③強化ダンボール」に変えれば、運賃が半分になるかも?
こういった視点で一度見直してみると、意外なコスト削減ポイントが見つかるはずです。
お困り事や、ご相談があればいつでも気軽にご連絡をいただけると嬉しいです。
ここでは書けない、もう少し踏み込んだお話もさせていただければと思います。
また、私達が開発を進めているセルフオーダー梱包サービスラクハコキットでは
どの形態がいいかも即提示してくれるようになります。
その開発状況も逐次ご案内をさせていただきます。
まとめ:「最適な梱包」に迷ったら山口物流へ

いかがでしたでしょうか?
かつての私がそうだったように、「梱包なんて、壊れなければ何でもいい」と思われがちです。
実は選び方一つでコストが変わる奥深い世界だということが、少しでも伝わっていれば嬉しいです。
梱包には「絶対にこれが正解」というものはありません。
製品の大きさや強度はもちろん
「船で安く送るのか、飛行機で急いで送るのか」
「向け地の規制はどうなっているか」
といった条件によって、「ベストな選択(最適解)」は毎回変わります。
山口物流の強みは、
「船会社・フォワーダー出身の視点(輸送の知識)」と、「現場の技術力(梱包の実績)」
の両方を持っていることです。
「今の梱包、過剰すぎて無駄なコストを払っている気がする…」
「初めての輸出で、何から手をつければいいか分からない」
そんなお悩みをお持ちの荷主様、ぜひ一度私たちにご相談ください。
単に箱を作るだけでなく、お客様の物流全体を見て、
「最も安く、かつ安全に届くプラン」
を一緒に考えさせていただきます。


