top of page

【海上コンテナ Vol.2】種類と特性を完全網羅!ドライ・リーファー・特殊コンテナ

  • 執筆者の写真: HP管理人
    HP管理人
  • 6 日前
  • 読了時間: 6分

こんにちは。山口物流の小坂です。

前回のVol.1では、コンテナの歴史と「なぜ20ft/40ftなのか?」、ビジネス戦略的なお話をしました。

今回は、いよいよ実務の核心に迫る「スペック(仕様)」のお話です。

「手元の貨物がコンテナに入るかどうか」

「寸法外の貨物はどうする?」 「冷凍コンテナは何℃まで冷やせる?」


等の疑問や不安にお答えできる内容になっています。

今回は、主要な4種類のコンテナ(ドライ・リーファー・オープントップ・フラットラック)について、詳細な寸法データと、ポイントを解説します。


1. ドライコンテナ(Dry Container)

世界で流通するコンテナの9割以上を占める、最も標準的な密閉型コンテナです。


① 「間口(ドア)」の高さに注意!

「内寸」と「間口」の高さは違います。

扉の上部には「ドアヘッダー」という梁があるため、内寸より低くなっています。

「中で立つことはできるが、入る時に頭をぶつける」のと同じ理屈

「内寸なら入るはずの貨物が、ドアでつっかえて入らない」

というトラブルが年に1回は発生します。

必ず「間口寸法」を基準にしてください。


② 「最大積載量」は日本の道路では通用しない!

表にある最大積載量(約26~28トン)は、あくまで「コンテナという箱自体の限界」です。

これを日本の公道で運ぶ場合、道路交通法の重量制限が適用されます。

  • 20ftの場合:貨物重量 約24トンまで(3軸シャーシ使用時)

  • 40ftの場合:貨物重量 約30トンまで(3軸シャーシ使用時)


これを超えると過積載で走行できません。

カタログ値ではなく、「日本の法律で走れる重さ」を基準に考える必要があります。

コンテナヤードに搬入する際には重量確定が必須となります。

その際に規定以上の場合は搬入が出来ない場合があります。


2. リーファーコンテナ(Reefer Container)

外観は白く塗装されており、前面に冷却ユニット(冷凍機)が付いているのが特徴です。 「冷凍コンテナ」とも呼ばれますが、実は凍らせるだけでなく、野菜や果物、ワイン、医薬品など、デリケートな温度管理が必要なあらゆる貨物を運びます。


① 対応温度は「-30℃から+30℃」

「冷凍」という名前ですが、0℃以上のプラス温度帯にも対応しています。

機種にもよりますが、一般的に-30℃(冷凍)~+30℃(加温)の広い範囲で設定可能です。そのため、厳冬期の配送で凍らせたくない醤油や酒類、一定温度が必要な化学品の輸送にも使われます。


② 「冷やす」能力はない!?

これが最大のトラブル要因です。リーファーコンテナは、あくまで「積み込まれた時の温度を維持する(Keep)」ための装置であり、急速冷凍機ではありません。 常温の貨物を入れて「現地に着く頃には冷えているだろう」と考えるのは禁物です(ホットスタッフィング)。中心まで冷えずに腐敗したり、過負荷で機械が故障したりします。必ず「予冷・プレクール(あらかじめ指定温度にしておく)」が必要です。


③ コンテナにも「鮮度(寿命)」がある

壁の中に入っている断熱材(ウレタンフォーム等)にも寿命があります。

一般的に製造から10年前後で経年劣化が進み、保冷性能が落ちてきます。

シビアな貨物の場合は、比較的新しいコンテナ(New Van)を指定するのもリスク管理の一つです。


3. オープントップコンテナ(Open Top Container)

その名の通り、天井(屋根)がなく、開放されているコンテナです。 雨風を防ぐために、上部は専用の「ターポリン(防水幌)」で覆い、その下を「ルーフボウ」という鉄の梁(はり)で支える構造になっています。

主に、ドアから入れることができない「背の高い貨物(オーバーハイ)」や、クレーンを使って上から吊り下ろして積み込む「重量物・長尺物」の輸送に使われます。


① ドア上部の梁が外れる!「スイングヘッダー」

ドア上部の梁(ドアヘッダー)は、可動式(Swing Header)になっているものが主流です。 ピンを抜いてこの梁をガバッと開けば、間口の高さ制限がなくなります。

これにより、クレーンを使わずとも「背の高い機械をフォークリフトでドアから入れる」ことが可能になります。


② 天井の梁(ルーフボウ)も外せる

ターポリンを支える鉄の弓状の梁(Roof Bows)も、すべて取り外し可能です。

これにより、コンテナの高さ制限を超えて貨物を突き出させる「オーバーハイト積載」が可能になります。


③ ターポリン(幌)の「ピンホール」に注意

鉄の天井がないため、防水性能は「幌の状態」に依存します。

古いコンテナだと、目に見えない小さな穴(ピンホール)が開いていて、航海中に雨漏りするリスクがあります。 私たちプロは、バンニング(積み込み)時に幌を裏から光に透かしてチェックし、怪しい場合は貨物自体に厳重な防水養生を施します。


4. フラットラックコンテナ(Flat Rack Container)

天井も側面(サイドウォール)もなく、分厚い「床」と、前後の「妻壁(エンドウォール)」だけで構成されたコンテナです。 左右や上部の制限がないため、コンテナからはみ出す巨大な機械や、通常のコンテナには入らない幅広・背高の貨物(オーバーゲージ・カーゴ)を積むことができます。

また、シャーシのような強靭なフレームを持っているため、他のコンテナとは比較にならないほどの**「重量物」を運ぶことができます。


① 「点」で乗せると床が抜ける(集中荷重)

フラットラックは40トン以上の化物級の貨物を積めますが、弱点があります。

それは「一点集中」です。 例えば、総重量30トンの機械を「細い4本の脚」だけで置くと、いくら床が強くてもそこだけ突き抜けてしまいます。必ず、太い角材(スリーパー/盤木)を敷いて、荷重を床のフレーム全体(ボトムサイドレール)に逃がす「荷重分散(Weight Distribution)」を行います。


② 妻壁は「倒れる」

多くのフラットラックは、前後の壁をパタンと内側に倒せる構造(Collapsible)になっています。 これにより、空コンテナを積み重ねて回送コストを下げたり、コンテナの長さよりも長い貨物(オーバーレングス)を積んだりすることが可能です。


③ 床の位置が高い

重さに耐えるために床下のフレームが極太に作られています。そのため、ドライコンテナよりも床面の位置が高くなります。高さ制限ギリギリの貨物を積む際は、この「床の厚み」も計算に入れないといけません。


「入る」と「運べる」のギャップを埋めるのが仕事です

「箱には入るけど、道路が走れない」

「カタログでは大丈夫だけど、一点に重さが集中して床が抜ける」。

こうした矛盾を解決し、安全に荷物を届けるのが私たちプロの仕事です。

どの種類のコンテナを選び、どのシャーシを手配し、どう固定するか。

山口物流では、箱のスペック(ハードウェア)と陸上のルール(法律)の両方を熟知した上で、最適な輸送プランをご提案します。

コンテナ輸送の「?」があれば、ぜひ当社へご相談ください。



bottom of page